エセ文学少女の本棚

これを読んだら読書感想文が書きやすくなる。ファッション読書家をきどれちゃう。……そんな事なくてひたすらに本の愛情を語ってます。

同好会を設立しそこなった話。

はいどーも修です。

なんやかんやで2ヶ月近く放置してたんではないでしょーか、このブログ。

もう更新する事もないだろうと思いましたが折角なので同好会について書きたいと思います。

我が高校には文芸部がないんですよね、で、作ろうと思いました。
それまでの過程を忘れないためにも一応書いときます。




文芸部を作ろうとした話

まず文芸部を作るに当たって何が必要か。メンバーです。友達に掛け合いまくった結果8人集まりました。
で、本当に大変なのがここから、顧問です。なんと顧問が二人も必要なんですよね。

進級したてで、新しい先生の授業があるたびに声かけまくりました。結果、
「去年君たちをみた先生が許可を出すなら僕顧問やるよ?」という先生が現れました。神!

で、そのことを仲のいい先生に報告しました。ちなみに、この先生は誘ってもOKしてくれませんでした。ケチ。

後は部誌もどきを作ってみたり、放課後いろんな先生に会いに行ったり(毎日職員室に行ってたので先生にも若干嫌な顔されましたね)

まぁ、そのあとなんやかんやあってもう一人の顧問も見つかり活動場所も見つかりました。が!

なんと顧問が二人とも自分が二番目だと勘違いをしていたようで。結局うやむやに……。

正直こんなことでなしになるのは悔しすぎるのでまだ私は諦めません。

今までの苦労は徒労に終わりましたが、本を作る楽しさはわかったので、悪い事ばかりではなかったと思います。

後日所謂コピー本の作り方も自分用にまとめたいです、学校の話もたくさん。先生にガチ恋していた話とかね。

ではでは今日はこの辺でー。また加筆修正しに来ますー。

物語のおわり 湊かなえ

ハッピーバレンタイン、略してハピバですね。

今回は湊かなえさんの新作、「物語のおわり」を読んでみました。

とある女の子が小説家になる事を夢見る。有名な小説家の弟子入りの話が舞い込むが既婚者のハムさんに邪魔をされてしまう。そんな短編集が北海道を旅するいろんな人を巡り、最後は――。

そんなお話です。章の最後にそれぞれ登場人物がこの物語をどう解釈して、どういうオチを付けるかが語られます。人によって話の要約の仕方が違うのでそれもまた面白いんですよねー。

って事で私も物語のおわりを考えてみたいとおもいます。以下がっつりネタバレなので注意してください。










まず空の彼方から。

主人公の私はハムさんに上京を止められます。ハムさんは「三年待つ。その間に賞を取れたら弟子入りしてもいい」といい、私はそれに従います。

二年後、私は無事に小さな賞を受賞し、新聞に掲載が決まりますが、一冊出せればそれでいい彼女はそこで満足して東京に行くことはなかった。そんな感じですかね。




さて、本編のおわりですが、まぁ萌ちゃんは学校に復帰しようとするけれど1ヶ月も休んでたのでクラスに馴染めずに孤立しがちに。

麻奈に謝って許してもらう。けれどその頃には麻奈は転校して向こうの学校でやり直していた。萌は悩みながらも小説を書き続ける。もう無理だと思った時に麻奈が書いた小説を読んで、小さく救われる。

なんて、考えてみました。

北海道に言った事があったらもっと楽しめるんでしょうね、この小説。

心が優しくなる小説でした。(*'ω')

連続殺人鬼カエル男 中山七里

「一人ミステリー強化月間」第三シリーズです。

今回読んだのは連続殺人鬼カエル男。結論からいうとここまで読んでる途中と読み終わった後で評価が変わった作品は初めてです。


読んでる途中は
「えー、めっちゃ難しい漢字とか四字熟語使うじゃん知識ひけらかしたいだけかよ。なんだよ「有難うございます」と「ご免なさい」って。小説なら伝わってなんぼだろ」とか思ってました。本当にすみません。

読み終わった後はそれはもう、自分でもびっくりするくらいの手のひらくるりんぱです。
「え、すご……。え、この意味ありげなアレは伏線? え、騙された……。うそやろ……。……最後のは蛇足かな? まってそんな事なかった最高すぎる」

小説の書き方が上手すぎる……。

完全に騙されていましたし読みながら主人公と同じタイミングで同じ事に気が付いた時は息を飲みました。

何かに付けて過激な暴力表現はあります。(大袈裟ともいう)でもそれ以上に小説の書き方が上手すぎる。セリフを長くして、口を挟めない感じとかもそのまま表現しています。

ミステリー小説なのでネタバレ出来ないのが辛いところではあります。最期まで読めばこの小説のいい所絶対分かると思います! 時間があったら是非!




連続殺人鬼 カエル男 (宝島社文庫)

連続殺人鬼 カエル男 (宝島社文庫)

高校入試 湊かなえ

こんにちは。じみーに、湊かなえさんが大好きです。

初めて読んだのは「告白」。けれども当初から高校入試は割と気になってました。(確か中学生だったから図書館で借りようとして借りれなかったんだっけか?)

そこからハマって今では「新しいミステリー? とりあえずかなえさんとか買っとけばいいよ」と、勝手な信頼の置いています。




高校入試は「入試をぶっつぶす!」と公立高校が宣戦布告を受け、当日ケータイがなったり、回答用紙が無くなったり、ネットで中継されたりてんやわんやです。

そして沢山の先生が出てくるんですけど、私は物覚えが悪いでの先生を自分の学校の先生に置き換えて読んでました笑。

ある程度顔が思い浮かぶといちいち「あれ? この人どの人?」って確認しなくて楽っちゃ楽です。

どうでもいい話、宮下先生と春山先生のペア、すきです。

内容としては今回も口コミとかに「最後裏切られました!」とか書いてありまして、またかよ笑と思ってました。かなえさんの小説になると必ずそういうの書かれますし。

結論からいうと裏切られたか裏切られてないか、面白いか面白くないか、でいうと「面白いし裏切られた!」です。

最後のどんでん返しはやっぱりかなえさんの十八番なんですよね。読んでてニヤケが抑えられませんでした。電車の中なのに。

新訳 走れメロス 森見登美彦

どうも、最近本読む時間が無くなってきて割と泣いてる修です。

本屋で見かけた「新訳走れメロス」。言ってしまえば腐れ大学生の話。爆笑必至でした。

特に走れメロスは地の文の爽快感とテンポの良さが凄くいい。面白すぎて電車の中で読めないタイプの小説ですね。

他にも山月記や、桜の森の満開の下とか、とかとか、色んな小説がモチーフになっていて、尚且つさくっと読みやすいです。暇つぶしに持ってこいですね。

何気に芸が細かいと思ったのは解説も夢十夜のオマージュになってた事です。一貫している。





ABC殺人事件 アガサ・クリスティ

明けましておめでとうございます。(遅い)

一月は「一人ミステリー強化月間」をやるぞと意気込んでいる修です。ブックオフのスーパーセールでミステリー物をかいすぎちゃったんですよねー。

まず手始めにミステリーの女王、アガサ・クリスティを読んでみました。ブックオフそして誰もいなくなったとかが無かったのでハヤカワ文庫のABC事件をチョイス。

一言で言うと「犯人そいつかい!」って感じです。後半のどんでん返しが凄いんですよ。

引退するする詐欺をしているポアロの所に一通の手紙が届きます。その手紙は時間と町を指定して、気を付けろと警告をするもの。やがて、Aから始まる街でAの名前の老婆が殺され――。


海外の翻訳物ってどーしても文が硬いイメージがあるんですよね。やたらと彼はそういった、を連呼したり。でもこれは翻訳者の技術もあるのか読むのが全然苦じゃないんですよ。楽しい。

現在にも華々しく咲く名作ってのはいつ読んでもいいものです。




ABC殺人事件 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

ABC殺人事件 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

幽霊詐欺師ミチヲ 黒史郎

ふらっと図書館に行ったら好きな作家、黒史郎さんの本があったので借りてきました。

黒史郎さんはいい意味でクソみたいな表現が上手いんですよね(褒め言葉)

あ、そこまで書いちゃう? そこそんなふうに書いちゃう? え、そんなにリアルに書いちゃうの? みたいなね。上手いんですよねー、人間全体の闇とか、そういうのが。



それで、今回借りたのは「幽霊詐欺師ミチヲ」ってシリーズです。

黒史郎さんは小さい頃からの妖怪好き。なので今作にも期待が持てます。小さい頃から妖怪に慣れ親しん出来た黒史郎さんだからこそかける物があると思うんですよね。

さてあらすじ。自殺しようとしたミチヲの目の前に一匹の犬、そしておっさんが現れます。おっさんはおっさんでもイケオジなんですけどねー(イメージ)

ミチヲは結婚詐欺に引っ掛かって借金をしてしまい、家族も祖父だけなんで自殺を考えて初めました。そこにイケオジのカタリに出会い、命を買われます。そしてミチヲは不本意ながらも詐欺師として行きはじめる事に……。


この作品は主人公が自殺を考えるほど弱い人間なんです。だからこそ共感出来る。

地の文は割とエグくて、効果音が入ったりと少しラノベっぽいので、「ラノベばっか読んでるからたまには全然違うのも読んでみたいよー」なんて人におすすめです。

幽霊と人間。加害者と被害者。詐欺師と純粋無垢な女子供――。

それぞれの役割を持った――持たされたともいう――主人公ミチヲの活躍を是非見てくださいね。




幽霊詐欺師ミチヲ (角川ホラー文庫)

幽霊詐欺師ミチヲ (角川ホラー文庫)